ちょっと前の話になります。 千歳は畑と田んぼに挟まれた、アスファルトで舗装された農道を一人歩いていました。農道は車二台がようやくすれ違えるくらいの幅でした。 すると、アスファルトに穴が開いているのを見かけたのです。 「……モグラかな?」 そう思って、アスファルトなどという硬いものに穴を開けてしまうモグラのパワーと努力にちょっと感動しました。モグラはアスファルトにだって負けないんだ! と...
ちょっと前の話になります。
千歳は畑と田んぼに挟まれた、アスファルトで舗装された農道を一人歩いていました。農道は車二台がようやくすれ違えるくらいの幅でした。
すると、アスファルトに穴が開いているのを見かけたのです。
「……モグラかな?」
そう思って、アスファルトなどという硬いものに穴を開けてしまうモグラのパワーと努力にちょっと感動しました。モグラはアスファルトにだって負けないんだ!
と、その少し先、道路のふちの方に生き物らしきものが横たわっているのを発見しました。それはモグラの死体でした。下半身が車に轢かれてペチャンコになっています。
「…………」
モグラとアスファルトと車。相性が良いのはアスファルトと車だけだから、やっぱりモグラはアスファルトを掘っちゃだめなんだ。そう考えて、千歳はちょっと悲しくなりました。
後になって、いくら穴掘りの達人モグラでも、アスファルトを掘るのはさすがに無理なように思いました。モグラとアスファルトに開いた穴は、あんまし関係なかったのかな?

コメントしてください

Trackback Information

Contents Menu
